デザイナーになりたい。漫画家になりたい。クリエイターとして独立して生活したい。それぞれの夢があると思います。今回は、理想の状態である「夢」の描きかたについて考えて見ましょう。
どんな〇〇でありたいか
デザイナーになる。漫画家になる。イラストレーターになる。独立する。それぞれの夢があると思いますが、今あげたような例は「点」の夢です。
独立するのは、簡単といえば簡単です。個人事業主として開業届を出したり、会社を立ち上げるための登記をすれば「独立」という状態は達成されます。
難しいのは「独立している状態を続けること」です。
デザイナーであり続けること、漫画家であり続けること、イラストレーターであり続けること。それぞれの夢である「〇〇であり続けること」を考えてみてください。
そのとき「どんな〇〇でありたいか」というイメージが必要です。
CREMAGA筆者の渡部学は、美大生のころから様々なジャンルの作品を制作しながらも、「もにまるず」という作品を作り続けて12年になります。美大を卒業して「もにまるず 」で独立して制作活動をしてきました。
もちろん大変なことはたくさんありますが、思い描いていたのは「思い立ったことをすぐに形にできるクリエイターになりたい」ということです。
これは技術面・金銭面・時間・取引先(店舗・外注先など)のことです。
「思い立ったことを形にする」には上記のことが必要だと考えました。その基盤を作るためにひたすらに活動をして、学習してきましたし、これからも続けます。
CREMAGA読者のみなさまは、何かを作っていらっしゃると思います。そしてこの記事を読んでくださっているということは熱意もあるのだと思います。
「どんな〇〇になりたいか」をぜひ考えてみてください!
「線の夢」を考えてみる
まずは活動を実際に、本気で初めてみないとわからない部分が多いのは百も承知ですが、「〇〇になる!」という「点の夢」ではなく、ぼんやりとでもいいので「どんな状態でありたいか」を時間軸を広げて「線の夢」で考えてみるのがおすすめです。
「点の夢」を描くことは非常に強いパワーを生み出しますが、デメリットもあります。
「〇〇賞を受賞する」という夢があったとしましょう。見事、その夢を達成した瞬間に燃え尽きたような状態になってしまうことがあります。
筆者もそのような状態になったことがありました。それは「点」で夢をみていたときでした。「美大の芸術祭で大賞をとる」ことを目標にして一年間、ほとんどの力を注ぎ込んで制作をしていました。達成された瞬間は嬉しいのですが、それ以降は普段の日常がやってきます。褒められるのも長くて数週間です。このときに、「点の夢」のパワーとデメリットを実感しました。
継続していくには、「点の夢」だけではなく「線の夢」も同時に見えてくると、いつでもパワフルに制作活動ができることでしょう。
「点の夢」のその先に、どんな状態でありたいかをぜひ想像してみてください!
まとめ
今回は、筆者の経験を元に簡単にお話しましたが、独立して生きていく場合はさらにもっと長いスパンで「生きること、つくること」を考えていかなければなりません。
筆者もまだまだ模索中ではありますが、最後に、とても参考になった本をご紹介したいと思います。
西村氏が様々なクリエイターの生き方を取材して紹介している本です。独立のノウハウ本ではなく、「どう生きるか」という「あり方」を考えるきっかけになるような本です。語り口はやわらかく読みやすいのですが、とても奥深い本です。
「どんな〇〇でありたいか」という視点で考えてみて、クリエイターしての新しい一歩を踏み出してください!