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クリエイター起業

商標登録って何だろう?商標の種類と登録の方法。

クリエイターとして活動していてオリジナルブランドやロゴ・キャラクターなどを持っている方もいらっしゃるでしょう。そんな時に気になるのが「商標登録」の存在。ちょっと難しいイメージがありますが、今回は「商標登録」について簡単にご紹介いたします!

商標登録とは「これは私のブランドですよ!」という登録

この商品やサービスの名称は私が独占して使いますよ!いう権利を登録するのが商標登録です。

そして商標登録にはざっくり2種類あると思ってください。

1、「標準文字商標」文字としての登録です

2、「ロゴ商標」デザインごと登録する方法です。細かくいうと「図形商標」「記号商標」「立体商標」「結合商標」があります。簡単にいうとデザインを含む商標だと思ってください。

そして、どの分野で登録するか、というポイントもあります。

順番に説明していきましょう!

1、標準文字商標

こちらは、ただの文字に対しての商標です。

筆者のフィギュアブランド「もにまるず 」は標準文字として登録しています。

これはフォントやデザインされたロゴなど関係なく、「もにまるず 」というネーミングに対して登録したという意味です。登録したので「もにまるず ®」と表記することができます。フォントを変更しても日本語の「もにまるず 」というネーミングであれば商標登録されていることになります。

2、ロゴ商標

こちらはデザインされたロゴに対して商標登録するものです。

このように、このデザインのロゴを登録するのがロゴ商標です。

文字のロゴだけでなく、キャラクターそのものを登録することもできます。「くまモン」はキャラクターの見た目そのものを商標登録しています。

ひとつ注意点は、ロゴを少しでも変更したら商標登録は成り立ちません。キャラクターの場合も少しでも変更したら商標登録しては成り立たないので、一番よく使うポーズで登録しておくといいでしょう。

また、キャラクターはすでに制作した時点で著作権が発生しているので、商標登録していないからといって何も守られていない訳ではないのでご安心ください。

立体商標というのは、名前の通り立体物に対する商標です。こちらは難易度が高いと思われますが、コカコーラの瓶の形状に対して立体商標が認められたのが有名な話です。

商標登録する分野について

商標登録をする際は、どの分野に登録するかという点があります。分野を増やすと申請費用も高くなりますので、関連する分野だけ申請するのが通常です。

筆者の「もにまるず」の場合は2分野ですが、これだけの領域をカバーしています。

分野はたくさんあるので、気になる方はこちらのリンクをご覧ください。

「標準文字商標」と「ロゴ商標」どっちがいいの?

どっちが絶対に良い!とは言えませんが、「もにまるず 」のように文字で構成されているロゴの場合は、標準文字商標であればフォントやデザインを変えても大丈夫なので標準文字商標でいいでしょう。

ロゴが図形の場合はロゴ商標での申請になりますが、変更すると商標登録の効果がなくなるのでご注意ください。もしも変更した場合は改めて申請するか、割り切って「®」を外せばいいだけです。

※「moni moni ANIMALS」はロゴ商標で申請しました。

どうやって商標登録をするの?

商標登録をしてくれる「弁理士(べんりし)」さんいう資格を持った方がいます。商標登録や特許登録の手続きをするプロです。インターネットで探すこともできますし、知り合いに経営者の方がいらっしゃたら弁理士さんと知り合いになっている方も多いと思いますので、紹介してもらうといいでしょう。

費用はどのくらいかかるの?

これはまちまちです。事前に似ている事例が無いか確認する作業や書類作成の作業もありますので、弁理士さんによって違ってくるでしょう。

筆者が知っている範囲では、だいたい安くても一分野で申請で5万円〜くらいだと思います。

標準文字で2分野、ロゴで2分野だと20万円〜ということになります。

商標登録をするメリットは?

1、ネーミングやロゴが守られる

これがまず第一のメリットでしょう。守られるというよりか、他の誰かが同じ分野で申請して登録されてしまったらそのネーミングの商品を販売することができなくなります。このネーミングは何よりも大切だ!という場合は商標登録を検討するといいでしょう。

2、信頼感が高まる

「お、商標登録しているな」という「こいつやるな!」感が出ます。これが案外大切で、筆者の場合はこちらのメリットを強く感じています。

ただし、パクられる時はパクられる

この世は非情です。ネーミングを変えたり、形を少し変えたりしてパクってきます。もう避けられないのです。筆者の「もにまるず 」も類似品(と言っておきます)が出回っていて、もう世界レベルで出回っているので、どうしようもありません。

国内のメーカーがデッドコピー商品を出した際は、さすがに弁護士さんを通して意見書を送り商品の販売を取り下げてもらいました。これはまた別の機会に記事にしましょう!

ブランド力向上のために商標登録をしよう

商標登録をしていれば、少なくとも同じ名前で商品を出すことはできません。そして「お!こいつやるな!」感が出るので、ぜひブランドを本気で事業にしていく場合は商標登録を検討してみてはいかがでしょうか!

また、この記事は商標の専門家ではない筆者が体験をもとに書いた記事であり、正確性に欠ける部分がございましたら申し訳ございません。

こちらで商標登録されているものを調べることができますので、オリジナルブランドのネーミングを決める際は必ずチェックすると良いでしょう。

特許情報プラットフォーム – J-PlatPat – INPIT

ちなみに商標の「®」を打ち込みたいときはMacでは「option+R」です。

著作権の「©」の場合は「option+G」です。

それでは、商標登録のことがなんとなくわかったところで、クリエイターとしての新しい一歩を踏み出しましょう!

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CREMAGAライター

渡部学/クリエイター
2015年 株式会社ワンダーマーク設立。​2022年現在「もにまるず」「Ambiance Paper」「TRFG」などオリジナルブランドの運営をしながら、グラフィックデザイン・WEBデザイン・Udemy講師などをしています。武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科 2010年度卒。
https://www.watabemanabu.com/

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