クリエイターとして独立して生きていきたいなと思っている方は、ぼんやりと「起業」という言葉が思い浮かぶと思いますが、クリエイターとして生きていくには2つのタイプがあります。ここをしっかり理解して、自分にあったタイプがどれかを考えてみる、今回はそんな記事を書きたいと思います!
1、メーカータイプ
メーカータイプとは、自分で生み出した作品を販売するということです。ハンドメイド作家、絵画や彫刻を作るアーティスト、フィギュア作家などが当てはまります。
ここではあえてアート的な作品かデザイン的な作品かは分けません。
あくまでも自分で生み出した作品を販売するという観点で分けることにします。
これは言ってみれば「起業家」です。法人化して会社にしようと、個人事業主であろうと、オリジナルブランドの商品を販売するメーカーを立ち上げるということと同じことをします。
メリットとしては、自分の作りたいものを作って生活することができます。(お客様の需要がある前提です)また、作品という「モノ」を販売する場合、ある程度の規模までいくと売り上げの予想が立ったり、流れるお金の量が増えてちょっとした資金繰りが楽になるというメリットがあります。
デメリットとしては在庫を抱えるリスクです。自分だけで制作している分には在庫の量を調整できますが、外注をすると最小ロットがあったり、スタッフを雇うと在庫が多くてもスタッフが生活する分の制作をしなくてはならない場合も出てきます。
材料費・人件費がかかるため、流れるお金の量は多くても手元に残らないということも多々発生するのがメーカータイプですが、しっかりと商品が売れれば、売り上げの予測もある程度立つので少しは安定して活動していけるでしょう。
2、フリーランスタイプ
こちらはイラストレーターやWEBデザイナー、グラフィックデザイナーなどクライアントが存在して、お仕事を受けるスタイルのことです。
メーカータイプのように自分で生み出したものを自分で売るのではなく、クライアントがあってのお仕事です。
メリットは、自分一人で、場合によってはパソコン1台で自宅で始められるということです。メーカータイプのように材料費が多大にかかることもなく、スタッフを雇っていなければ人件費もないため、売り上げ=収入に近い状態になります。商売としては利益率が良い商売といえます。
デメリットは、案件をいただける月と全く無い時の差が激しいため、仕事がいただけないと収入が0という月も発生します。軌道に乗るまでは、そこを乗り切れるように仕事量を調整することがポイントになります。
フリーランスの仕事は自分でいただかないといけないため、営業をしたり、コンペに出したり、展示をしたりして、多くの人に見ていただき人との繋がりを築くことが大切になってきます。
最初は他の仕事と掛け持ちタイプから
以上がクリエイターとして生きていく2つのタイプでしたが、いきなり生活費を稼ぐだけの売り上げを立てることは非常に難しいです。したがって、どちらのタイプでも、アルバイトをしながらとか、就職しながら週末や夜に活動をするという始め方をするクリエイターが多いです。
メリットは何よりも生活の不安が少ないことです。まずは生活できるお金があればクリエイティブな活動をしやすくなります。だんだんとクリエイター活動でお金が稼げるようになってから、メーカータイプかフリーランスタイプかをよく考えて起業の準備をすると良いでしょう。
デメリットとして、日々の生活に忙しくなってしまってクリエイター活動ができなくなってしまったり、だんだんとモチベーションが下がって「クリエイター活動をする」と言っていたのに何も作らなくなってしまうことです。強い覚悟と気持ちを持っていないと、いつまでも何も作らずにアルバイトをすることになってしまいます。そうなるのであれば、自分に合った就職をして、週末にクリエイター活動をする方が有意義な人生になると思います。
「就職をして週末にクリエイター活動をすると決める」というのと「アルバイトをしながらクリエイターとして生きることを目指す」というのは同じように思えますが、やるべきことが全く違います。
まとめ
クリエイターとして生きていくことは、充実感もあり楽しくもあり、とても楽しい生き方です。しかし、やっていることは「起業」ですから生半可な気持ちで続けることはできません。良いことも良くないこともたくさん起きるでしょうから、強い覚悟が必要です。
今回は、あえてアート的な作品かデザイン的な作品かは分けないで考えてみました。これからクリエイターとして生きていきたいとお考えの方は、ぜひ自分が「メーカータイプ」なのか「フリーランスタイプ」なのかを考えてみて、クリエイターとしての新しい一歩を踏み出してください!