イラストやデッサンなどをしている際、なんとなく「カゲ」だから色を濃くしたりしていませんか?「カゲ」といっても「陰」と「影」の2種類があります。今回は「陰」と「影」の違いを改めて確認しましょう!
「陰」と「影」の違い
簡単に説明した図をご覧ください。

「陰」とは、隠れていて光が当たらない場所のことです。
「影」とは、光が当たることで生まれる暗い部分のことです。
ボールで見ると簡単に理解できますよね。

人物などちょっと複雑な形になると、どこが「陰」でどこが「影」なのか、よくわからなくなってきます。

この場合は、ざっくり写真の左半分が「陰」、
前髪の下の暗い部分、鼻の下の暗い部分が「影」といえるでしょう。
目の窪みの部分ですが、これは陰でもあり影でもある部分になります。
また光源が複数あると「陰」の中にも「影」ができたりするので見極めが難しくなってきます。
「影」というのは、おおまかにいうと光が当たった部分の形が反映されているものです。あるパーツがそこになければ、本来なら光が当たっていたであろう場所ともいえます。
「陰」というのは、光が当たっていない部分です。ざっくりいうと、光が当たっている部分の側面であったり、裏面であったりします。
ハイライトとコントラストについて

陰影と同じくらい大切なのが「ハイライト」です。
「ハイライト」とは光が一番強く当たっている部分で、一番明るい部分のことです。
ハイライト部分の明るさを白に近づけることで、光の強さを表現することができます。
また、「コントラスト」で光の強さを表現することもできます。

コントラストとは、一番明るい部分と暗い部分の差のことです。
「ハイライト」と「物体(黄色いボール)」の色は同じでも、「陰」「影」を濃くすることで光の強さ・近さを表現できます。
上の図でいうと、右のボールの方が強く・近い光が当たっているように見えますよね!
陰の色について
陰の色は、基本的には本体の明度を下げる(色に黒を加える)ことで表現できますが、色相を変えながら明度を下げるテクニックもあります。

このように、黄色に黒を足した単純な陰よりも、色相をオレンジよりにして明度を下げることで、鮮やかで軽いイメージになります。
また、光の色が黄色っぽいということも表現できます。
影(陰)の色については、地面の色や環境の色も関係してくるので、また別の機会に詳しくご紹介したいと思います!
地面の光(色)が跳ね返ってくる「反射光」というものもありますが、それもまた別の機会に!
まとめ
今回は、陰影について簡単にご紹介しました!
イラストやデッサンなどをする際には、「陰」と「影」の2種類の「カゲ」があることを理解して、表現の幅を広げてみてください!
「陰影」はとても奥が深く、大切な要素ですのでぜひ研究して、クリエイターとしての新しい一歩を踏み出してください!